マツダのコンパクトSUV、CX-3。
口コミを見てみると、辛口評価が多いんです。
とくに内装・乗り心地・価格の評価の低いこと…。
購入を検討している人にとっては、聞き捨てならない情報ですよね。
「CX-3を買って後悔しない?」
納得して購入するために、利点・欠点を含めた、CX-3のありのままの姿に迫りましょう。
口コミやレビューからわかる、CX-3の
- 外観デザイン
- 内装デザイン
- エンジン
- 走行性
- 乗り心地
- 燃費
- 価格
の評価をまとめました。
良い評価から辛口評価まで、購入を検討している人はぜひ参考にしてください。
目次
【外観の評価】美しく気品あるデザインが好評
良い評価
- フロントデザインがカッコイイ
- なめらかな曲線美が魅力的
- 丸めのデミオより、上品な雰囲気
悪い評価
- リアデザインがいまいち
- 後姿がデミオと見分けがつかず残念
曲線美がうみだす気品とカッコよさ
CX-3の外観デザインは、
「カッコイイ」「美しい」
と好評です。
「デザインに惚れて購入した!」
というオーナーも多いんです。
ベースモデルとなったコンパクトカー「デミオ」と比べられることも。
「よく似ているけれど、デミオよりシュッとしていてカッコイイ!」
という評価も多いです。
たしかにデミオはCX-3と似ていますが、全体的に丸みを帯びて可愛らしい印象ですね。
フロントデザインも、CX-3はランプが切れ長でグリルも大きく、大人な顔つき。
こうして並べてみると、顔のよく似た親(=CX-3)と子(=デミオ)のようですね。
後姿はベースモデル「デミオ」と変わらずガッカリ感も
この後姿、街中で見かけても、どちらがCX-3かデミオかわかりませんよね。
CX-3とデミオの後姿は見分けがつかないぐらいそっくりなんです。
そこに「ガッカリ」という辛口評価が多いのは、CX-3とデミオの価格差が理由です。
価格 | |
CX-3 | 2,127,600円~ |
デミオ | 1,393,200円~ |
ベースグレードを比較すると、CX-3は70万円以上も高いんですね。
デミオより高級仕様のはずなのに、後姿はそっくり。
「リアデザインにも違いを出してほしかった…」
という辛口評価も多いんです。
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【内装の評価】安っぽい?高級?評価がわかれる狭い室内
良い評価
- シックで落ち着きがある
- モダンでこぎれいな雰囲気
悪い評価
- メーターやインパネが安っぽい
- 狭い。とくに後部座席が窮屈
「安っぽい」と「高級」に評価がわかれる
CX-3の内装評価は、
- 「安っぽい」という低評価
- 「落ち着きや高級感がある」という高評価
にはっきり分かれます。
ベースグレードの内装をみてみましょう。
たしかにスイッチまわりなどプラスチック感が強く、「安っぽい」というのも納得です。
一方で、へたな小細工や遊びのない「落ち着き」も感じられます。
ライバル車とされる、日産・ジュークやスバルXVの内装とも比べてみましょう。
ジュークの内装も、ベースグレードはプラスチック感が強いです。
しかし銀色に輝くシフトレバーやカップホルダーが近未来的なデザインで、遊び心がありますよね。
スバルXVの内装は、これでもかと先進性を取り入れた内装。
オプションナビとは別に標準装備されたモニター。
デザイン性・視認性にすぐれた液晶メーターなど…。
落ち着きよりも、ワクワク感を感じさせるデザインですよね。
もう一度、CX-3の内装をみてみましょう。
今度は最上位グレードの20S L・XD Lパッケージ。
ぱっと見た感じ、ベースグレードとさほど変わりません。
しかし、パネルやドアまわりをよく見てみましょう。
一部に、ステッチが施されたスウェード調素材が使われています。
よく目をこらすと、ふとした所にさりげない上質感。
「自己主張しない高級感に、粋を感じる!」
という高評価も多いんですね。
- ベーシックな内装を、「落ち着く」と感じるか「安っぽい」と感じるか
- 控えめな高級感を、粋と感じるか感じないか
それが、CX-3の内装評価がはっきりわかれる理由なんですね。
とにかく狭い!
内装の辛口評価に多かったのが
「とにかく狭い!」
という声。
ライバル車と、室内サイズを比べてみましょう。
室内(長/幅/高) | |
マツダ CX-3 | 1,810 / 1,435 / 1,210 |
トヨタ CH-R | 1,800 / 1,455 / 1,210 |
日産 ジューク | 1,835 / 1,470 / 1,215 |
ホンダ ヴェゼル | 1,930 / 1,485 / 1,265 |
スバル XV | 2,085 / 1,520 / 1,200 |
CX-3は、全長などの車体もコンパクトですが、室内サイズも小さめ。
とくに室内幅がダントツに狭いことがわかります。
室内幅が狭いと圧迫感があるため、サイズ以上に窮屈さを感じるんですね。
また気になるのは「後部座席が特に狭い」との声。
身長170cm前後の男性が後部座席に座ったとき、前方席と膝先の余裕は
- CX-3:握りこぶし1つ
- CH-R:握りこぶし2つ弱
- ヴェゼル:握りこぶし2つ半以上
ライバル車と比べて、後部座席がこれまたダントツで狭いですね。
しかし、運転席には余裕があるんです。
試乗レビューや口コミを調べていると、
- 運転席は、ヴェゼルやCH-Rと比べてポジションに余裕がある
- 運転席の背もたれの角度や、足元に余裕がある
という評価が多いんですね。
つまり、コンパクトな室内で運転席に余裕を持たせた結果、後部座席が窮屈になったんですね。
CX-3は、後部座席もフルに使って大人数でドライブをするには不向きです。
しかし前方席を中心に、少人数でドライブをするには快適な車なんですね。
CX-3の内装については、こちらの記事でも詳しくまとめています。
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【エンジンの評価】ガソリンよりディーゼルが人気!本体価格差は燃料費でカバーできる
良い評価
- 音や振動が気にならない(ディーゼル)
- 力強い走りが、とくに上り坂で発揮される(ディーゼル)
悪い評価
- パワー不足気味(ガソリン)
CX-3には、ガソリンモデル(20S)とディーゼルモデル(XD)があります。
- 抜群の加速力
- 走りの気持ち良さ
- 燃費の良さ
といった点から、ディーゼルモデルが人気です。
ディーゼル特有の音や振動も気にならない、と評判です。
しかしディーゼルモデルは、ガソリンモデルに比べて全グレード約30万円程高いんですね。
しかし本体の価格差は、燃費の良さでカバーできます。
- ガソリンモデル(2WD)の燃費は16.0~16.2km/l
- ディーゼルモデル(2WD(FF))の燃費は20.0~23.2km/l
仮に10万km走ったときの燃料費(※)は、
- ガソリンモデル(2WD)は約900,000円
- ディーゼルモデル(2WD(FF))は約625,000円
(※)レギュラーガソリン144円/l、軽油125円/lとして計算。e燃費「ガソリン価格 都道府県平均」より
10万km走れば、ディーゼルモデルの方が、燃料費が約30万円ほどお得になります。
本体価格差の元が取れますよね。
とはいえ、10万kmは結構な走行距離。
ディーゼルモデルは、長距離走行が多い人・長期間乗り続ける人に特におすすめですよ。
【走行性の評価】「人とクルマが一体となる」運転のしやすさ
良い評価
- 車体がコンパクトで取り回しがいい
- GVCのおかげで運転しやすい
悪い評価
- 走りがおとなしくて物足りない
- 運転していて楽しくない
取り回しのきくコンパクトな車体
CX-3はSUVですが、コンパクトな車体が特徴です。
ライバル車と車体サイズを比べてみましょう。
車体(全長/全幅/全高) | |
マツダ CX-3 | 4,275 / 1,765 / 1,550 |
トヨタ CH-R | 4,360 / 1,795 / 1,550 |
日産 ジューク | 4,135 / 1,765 / 1,565 |
ホンダ ヴェゼル | 4,330 / 1,770 / 1,605 |
スバル XV | 4,465 / 1,800 / 1,550 |
他社のコンパクトカーやSUVと比べて、CX-3は全長・全幅が小さめですね。
そのため取り回しがきき、駐車などがしやすいんです。
-
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GVC効果でカーブが曲がりやすい
CX-3には、G-ベクタリングコントロール(=GVC)という走行性能を向上させるシステムが備わっています。
GVCの“G”とは、重力(=gravity)のこと。
たとえばカーブでハンドルを切ると、エンジンが最適な速度に制御され、安定してカーブを曲がりきることができます。
「カーブを曲がるとき、ハンドル操作や減速が足らないと、ものすごいGを感じる…」
なんて経験ありませんか?
私は運転がうまくないので、急カーブでこのまま横転したらどうしよう…ぐらいのGを感じて冷や汗をかいたことも…。
そんな危険な場面をGVCが自動的に制御し、速度と車体を安定させ、スムーズな運転をサポートしてくれるんですね。
一方で、安定を追求した走行性が「物足りない」という評価も。
GVCが走行を制御するため、ハンドルからダイレクトに伝わる走行感は楽しめないんですね。
【乗り心地の評価】「不愉快」と辛口評価が続出
良い評価
- 車高が高くて乗り降りしやすい
- 一般的な舗装道路では乗り心地良い
悪い評価
- 悪路でのバタつきや突き上げがひどい
- 運転していて不愉快なほど揺れる
- 後部座席の人から、乗り心地が悪いと不評
CX-3の評価でもっとも辛口なのが、乗り心地。
悪路では、運転していて「不愉快」になるほどの揺れが伝わると酷評です。
マツダはこうしたオーナーの声を受け、2018年のマイナーチェンジで
- 衝撃を吸収するサスペンションの改良
- 硬さと柔らかさを両立した新18インチタイヤの開発
をおこない、乗り心地を大幅に改善しました。
2018年マイナーチェンジ後の試乗レビューでは、
- マイナーチェンジ前より衝撃がましになった
- 段差の乗り越えが滑らかになった
と、乗り心地に関する評価はおおむね改善されています。
それでも悪路での揺れが気になるという人は、標準装備のタイヤを18インチから16インチに変えることで改善する場合も。
購入前には、18インチと16インチ両方のタイヤで試乗して、乗り心地を比べるのがおすすめですよ。
ただし16インチタイヤは、ベースグレード(20SまたはXD)にしかつけられません。
またホイールが92,056円~のメーカーオプションで、別途16インチのタイヤが必要になります。
それなりの出費が必要になりますので、注意してくださいね。
ワンランク上のSUV、CX-5も乗り心地が悪い?詳しくまとめた記事はこちら。
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【燃費の評価】カタログ通りで悪くない
良い評価
- 悪くない
- おおむねカタログ通り
燃費に関しては、悪い口コミはほぼありませんでした。
「車体に比べてエンジンが小さく燃費が悪い」
という評価もありましたが、2017年・2018年のマイナーチェンジによって現在は
- ガソリンエンジンが1.5L → 2.0L
- ディーゼルエンジンが1.5L → 1.8L
と大きなエンジンに改良されています。
改良後のレビューでは、燃費について悪い口コミは見当たりません。
「おおむねカタログ通りで満足」
という評価が目立ちました。
-
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【価格の評価】安い「デミオ」・高級「CX-5」と比べるとコスパが悪い
悪い評価
- デミオやCX-5と比べるとコスパが悪い
- 乗り心地や内装を考えると高い
CX-3は、
- ベースモデルの安い「デミオ」
- 高級SUVの「CX-5」
に比べてコスパが悪いとの評価が多いです。
デミオ・CX-3・CX-5の最低価格を比べてみましょう。
本体価格 | |
デミオ | 1,393,200円~ |
CX-3 | 2,127,600円~ |
CX-5 | 2,570,400円~ |
CX-3とデミオの価格差は、ー734,400円。
デミオの方がずいぶん安いことがわかりますね。
その割にはサイズ・後姿・内装・安全装備もほぼ一緒なので、大きな価格差に納得がいかない人も。
一方、CX-3とCX-5の価格差は+442,800円。
CX-5はワンランク上のSUVです。
たとえばエンジンは、2.5Lガソリン・2.5Lターボガソリン・2.2Lディーゼルの3種類。
よりパワフルな加速と走りが可能です。
またCX-3より内装に高級感があり、後部座席も広めです。
「予算をもう少し多く見積もって、CX-5を買った方がいい」
という声もあるんですね。
「安い」に特化したデミオや、「高級」に特化したCX-5に比べると、CX-3の位置づけや価格が中途半端という評価なんですね。
まとめ
内装・乗り心地・価格を中心に、辛口評価の多いCX-3。
- デミオと似ているけれど価格は高い
- CX-5よりはワンランク落ちる
- 室内が狭い
- 運転しやすいが楽しさがない
- 乗り心地は改良されたが、良くはない
果たして、CX-3はどんな人に向いているのでしょうか?
CX-3はこんな人におすすめ
- CX-3のデザインが好き
- 落ち着いた内装が好き
- 1人~3人の少人数ドライブが多い
- コンパクトでもカッコイイ車がほしい
- 運転の楽しさより、運転のしやすさ・安全重視
「コンパクトカーのデミオは可愛すぎて物足りない」
「CX-5ほど大きな本格SUVはいらない」
そんなスキマニーズに、粋でこまやかな高級仕様を挟んで応えるのがCX-3なんです。
マツダはCX-3発売を発表したとき、CX-3というクルマをこのように評しました。
「マーケットの2%に熱狂的に支持される、尖った個性を持つクルマ」
一見、中途半端な位置付けに見えるCX-3ですが、それこそが開発の狙いなんですね。
ハマる人にはハマる、落ち着きと媚びない魅力をもつCX-3。
CX-3が気になっている人は、利点も欠点も含めて納得したうえで購入してくださいね。