若者を中心に人気を誇るホンダのSUV車、ヴェゼル。
しかし、過去に何度もリコールされていて、ちょっと不安な部分も・・・
今回は、ヴェゼルの燃費を調べ、ライバル車とも徹底比較しました。
ヴェゼルのことが気になっている人は必見です。
目次
ヴェゼルの燃費ってどうなの?
ヴェゼルのカタログ燃費と実燃費をご覧下さい。
タイプ | カタログ燃費 | 実燃費 | カタログ燃費達成率 |
ガソリン車:2WD | 20.2~21.2km/L | 14.19km/L | 66.93〜70.25% |
ガソリン車:2WD(ターボ) | 17.6km/L | 16.47km/L | 93.58% |
ガソリン車:4WD | 19.6km/L | 13.72km/L | 70.00% |
HYBRID車:2WD | 23.4〜27.0km/L | 18.01km/L | 66.70〜76.97% |
HYBRID車:4WD | 21.6〜23.2km/L | 16.14km/L | 69.57〜74.72% |
(JC08モード)
細かい数字が多くて、表だけではよく分かりませんね。
ひとつずつ、分かりやすく説明していきます。
メーカーが公表している「カタログ燃費」と、ユーザーのデータを集計して得られる「実燃費」。
カタログ燃費と実燃費が最も近い値を示しているのは、「ターボエンジン車」です。
しかも、ターボエンジン車の方がノーマルエンジン車よりも実燃費の値がよくなっていますね。
通常、燃料消費量が多い4WD車やターボエンジンは、2WD車に比べると燃費は悪いはずなのに・・・
恐らく、ターボエンジン車の実燃費に関しては、データそのものが少なく偏りを否めません。
信頼できるデータを得るには、もう少し時間がかかりそうですね。
とはいえ、全グレードの実燃費が15km/L前後なので、ヴェゼルの燃費は比較的良好です。
次に「カタログ燃費達成率」について。
これは、実燃費がカタログ燃費をどの程度達成しているか?を表す割合(%)を指します。
単純に「割合が高い=良い車」というわけではありませんが、運転するときの目安にはなります。
燃費達成率70%が合格点だとすると、ヴェゼルはおおむね合格ラインと言えるでしょう。
つまり、赤点ばかりの劣等生でもなければ、オール5を取るような優等生でもないレベルです。
ライバル車と徹底比較!ヴェゼル 対 CX-3 対 C-HR
ヴェゼルとよく比較されるライバル車と言えば・・・
ご存知、マツダのCX-3とトヨタのC-HRですね。
それぞれのカタログ燃費と実燃費を比較してみましょう。
ちなみに、CX-3に関しては測定方法の異なるWTCLモードの値となります。
ヴェゼルやC-HRが採用するJC08モードよりも、燃費達成率が高くなる傾向があるとされています。
CX-3
タイプ | カタログ燃費 | 実燃費 | カタログ燃費達成率 |
2WD(ガソリン) | 16.0〜16.2km/L | 12.61km/L | 77.84〜78.81% |
4WD(ガソリン) | 15.2km/L | 10.05km/L | 66.12% |
2WD(ディーゼル、6AT) | 20.0km/L | 17.90km/L | 89.50% |
2WD(ディーゼル、6MT) | 23.2km/L | 20.59km/L | 88.75% |
4WD(ディーゼル、6AT) | 19.0km/L | 16.02km/L | 84.32% |
4WD(ディーゼル、6MT) | 21.2km/L | 19.06km/L | 89.91% |
(WTCLモード)
C-HR
タイプ | カタログ燃費 | 実燃費 | カタログ燃費達成率 |
2WD | 16.4km/L | 13.99km/L | 85.30% |
4WD | 15.4km/L | 12.56km/L | 81.56% |
HYBRID | 30.2km/L | 19.78km/L | 65.50% |
(JC08モード)
カタログ燃費で一番いい数字を出したのは、C-HRのHYBRID。
一方、実燃費で一番いい数字を出したのが、CX-3:2WD(ディーゼル、6MT)。
CX-3には、ディーゼル車もあり、ガソリン車に比べて2〜3割ほど燃費が良いです。
また、レギュラーやハイオクよりも経済的な軽油で走るディーゼル車。
当然、燃料代も安くなるため、維持費を気にする人は要チェックですよ。
その分、車体価格が高くなるデメリットもありますが・・・同じ車を長く乗る人には向いています。
ヴェゼルはリコールが多くて心配?
「ヴェゼルはリコールが多い」という印象を持っている人も少なくないのでは?
そうなんです。実は、過去5回もリコールされているんです。
2014年2月に初リコールされてから約2年間で5回・・・ちょっと驚きです。
特に、HYBRID車の自動変速機の誤動作が報告されて以降、加速不良が起こり燃費も悪化。
しかし、幸いなことに2016年4月以降、現在までリコールは発表されていません。
改善の様子がうかがえ、これから購入する人にとっては安心材料ですね。
お得に走ろう!燃費を向上させるコツ
燃費の良い車と聞いて購入したのに・・・
実際に走ってみると、思ったより燃費がよくない!
これ、車のあるあるです。経験した人も多いのでは?
しかし、車の性能だけに責任転嫁してはいけません。
運転の仕方次第で燃費は改善します。
ここからは、燃費をよくする走り方はもちろん、反対に燃費が悪くなる原因を紹介します。
なぜ燃費が悪くなるの?
そもそも燃費が悪くなる原因は何でしょうか?
- 急な加減速
- 過度の加速
- アクセルの踏みすぎ&緩めすぎ
- エアコンの使用
つまり、乱暴な運転が燃費に影響するんです。
暑い夏にエアコンをガンガン付けていると、10%くらい燃費が下がります。
便利なエアコン、ついつい頼りがちですが・・・過度な使い方は考えもの。
特に、子どもや年配の方が同乗する場合は、適温を意識して服装で調整することもおすすめします。
また、HYBRID車の場合、エンジンを温めるための暖機運転をするため、冬に注意が必要です。
エンジンが冷えてしまっていては、肝心のガソリンエンジンを使う時に動いてくれません。
さらに、スタッドレスタイヤを装着すると、燃費が10%ほど下がってしまいます。
このように、燃費が悪くなる原因はひとつではありません。
思い当たるものがあれば、できることから少しずつ改善してみましょう。
燃費をよくするコツ
燃費をよくする方法。
それは・・・ずばり、ECONモード(省エネモード)で走ることです。
これ、エンジンやエアコンなどを協調制御してくれる、実に頼もしいシステムなんです。
自動制御ゆえに、どうしても出足の加速は落ちますが、燃費を良くしたいなら積極的に使いましょう。
加減速ならびにアクセルの調整、室温を気にせず運転に集中できるので、初心者にもぴったり。
市街地と高速道路の違い
当然ですが、市街地と高速道路でも燃費に差が出てきます。
市街地は信号もあり、必然的に人通りも多いためストップ&ゴーが増えます。
対して、高速道路では渋滞していなければ、ほぼ一定の速度で走り続けることができます。
したがって、市街地を走る方が実燃費は悪くなります。
「最近、燃費悪いんだよなぁ」という人は、市街地を走る割合が増えているのかも?
もちろん、有料の高速道路が多いので、一概にどちらがお得とは言えません。
しかし、情報として意識するだけでも、多角的に燃費について考えられます。
高速でも地道でも、フリーにドライブを楽しむ場合は、選択肢が多いほうがいいですよね。
まとめ
ライバル車であるCX-3に、若干軍配は上がったものの・・・
SUVの中では、ヴェゼルだって頑張っている方です。
車を購入する際の判断材料は、今回取り上げた燃費だけではありません。
エクステリア、インテリア、運転性能、値段などなど・・・いくつもあります。
実際に、見て、乗って、触って、自分が気に入った車を買うのが一番です。
車だけじゃなく、何ごともフィーリングを大切にしたいですよね。