マツダCX-3といえば、その洗練された欧州車のようなデザインが発売当初から注目を集めてきました。
しかし、実際に運転していて目に入るのはインテリア。
いくら外観が美しくても、インテリアに不満があっては運転を心から楽しめないですよね。
「快適なドライブのため、インテリアにもとことんこだわりたい」
CX-3は、そんなあなたにぴったりです。
「えっ!?CX-3の内装はしょぼいって聞くけど・・」
なんて思っていたら、とんでもない!
CX-3は2018年5月の大幅マイナーチェンジによって、内装も生まれ変わったのです。
どう変わったのか、新しくなったCX-3の内装を詳しく紹介していきます。
目次
CX-3の内装の評価はイマイチだった!?
美しくてスタイリッシュなデザインのエクステリアもさることながら、インテリアも高評価!
かと思いきや、実は以前のCX-3は内装の評価が以下のように二分していました。
満足しているところ
・高級感がある
・質感がいい
不満なところ
・価格の割に物足りない、安っぽい
・物を置く場所、入れる場所が皆無
・後部座席が狭すぎる
・後部座席にリクライニング機能がない
このように、不満の声も多くあったんです。
しかし、マイナーチェンジにより、内装にも大きな変化がありました。
あらたに特別仕様車「Exclusive Mods」が加わり、より高級感を求めての選択も可能になったのです。
そして、これまで多くの不評を集めた箇所も改良され、各段によくなっています。
まさに、「先鋭的かつ上質なインテリアデザインと機能性を両立」した仕上がりになりました。
となると、どこが改良されたのか気になりますよね!?
まずは、インテリアの雰囲気を大きく左右するシートから、グレード別に見ていきましょう。
〈グレード別〉シートの素材&カラーの違い
CX-3の魅力を語る上で外せないポイントの一つが、グレードによってさまざまに表情を変えるインテリアです。
やはりグレードが上がるに連れ、インテリアのラグジュアリー感も増します。
それでは、グレードごとに詳しく見ていきましょう。
ベースグレード20S/XD
出典:マツダCX-3
20S/Xのシートはクロス地でカラーはブラックのみ。
光沢を押さえた質感で優しい印象です。
マットなタイプがお好みの方におすすめです。
中間グレードPROACTIVE(20S/XD共通)
出典:マツダCX-3
プロアクティブのシートカラーもブラックのモノトーンでシックな印象です。
素材は合成皮革で、シート座面・背もたれの一部にクロスが使用されています。
合成皮革でありながら、ツヤのある上質感。
そして、合成皮革ならではの扱いやすさも兼ね備えている点が特徴です。
ベースグレードよりもワンランク上の質感を実現していますね。
ここにも注目!
プロアクティブSパッケージ以上のグレードは
運転席10Wayパワーシートと運転席&助手席シートヒーターも標準装備!
出典:マツダCX-3
運転席10Wayパワーシートには、複数のシートポジションとアクティブ・ドライビング・ディスプレイ(カラー)の設定を記憶できるメモリー機能を備えました。
運転環境の快適さをより高める運転席&助手席シートヒーターも設定しています。
引用:マツダCX-3
新型CX-3ではプロアクティブ以上で標準装備となりました。
この装備は、グレード選びの決め手にもなる大きな変化と言えるでしょう。
上級グレードL Package(20S/XD共通)
出典:マツダCX-3
シート素材はレザーで、カラーはピュアホワイトとブラックから選べます。
滑らかな質感の高品質レザーを使用しているのは、さすが上級グレードならでは。
プロアクティブよりもさらに高級感漂う仕上がりです。
ここにも注目!
カラーとデザインはインテリアの要ですよね。
女性目線でのデザインは、また目の付け所が違ってきます。
繊細なこだわりは女性ならではです。
シートは、従来型ではシートバックと座面の一部に黒を用いていましたが、新型は白のフルレザーにしました。
それからCX-3らしいアクセントを入れるために、シートにはインパネと同調するグレーのパイピングを入れているのですが、通常は飛び出しているパイピングを奥に入れて、アクセントラインのようにしています。
またシートバックのセンターでは、ぷりっとしたかわいらしい表情がでるように、縫製(ほうせい)でプリーツを入れました。
引用:webCG
出典:マツダCX-3
グレーのパイピングには、アクセントライン以外にもう一つ素晴らしい配慮があります。
それは、乗り降りの際にパイピングが引っかかってシートを傷めないための工夫。
パイピングが生地より飛び出ないように縫製してあるのです。
女性デザイナーならではの視点と感性が取り入れられたインテリアはさすがです。
これぞ最上級!特別仕様車「Exclusive Mods」
出典:マツダCX-3
Lパッケージをベースにした特別仕様車「Exclusive Mods」。
そのシート素材は、マツダ車シートで最高級のナッパレザーを使用。
「ナッパレザー」とは?
通常の革よりも、柔らかさとしなやかさを向上させた表皮で、等級の高い原革を使用する他、塗膜を薄くする等で革本来の風合いを残す加工を施しています。
アメリカのNapa(ナパ)地域で作られていた革が語源です。
引用:マツダCX-3公式
カラーは深い落ち着きを感じさせるディープレッドで、さらなる大人の雰囲気が漂う空間を演出しています。
シート座面と背面を縦方向に走る、ホワイトのアクセントラインが目を引き、さらにシートの質感を高めていますね。
こちらもLパッケージと同様に、担当女性デザイナーのコメントを紹介します。
引き算の美学で、色を(従来の)3色ではなく2色に絞ることでよりコントラストを上げて、ぱきっとしたシャープな印象を作りました。
それから、マツダが持っている中でも「CX-8」などに使われている最上級のナッパレザーをぜいたくに使っています。
引用:webCG
出典:マツダCX-3
最高級素材と洗練されたデザイン、まさに最高級の名にふさわしいシートですよね。
CX-3は女性ユーザーが多いことも特徴のひとつ。
洗練された大人の女性に、もっとCX-3を楽しんでもらいたい。
そこで生み出されたのが、この特別仕様車「Exclusive Mods」なのです。
女性デザイナーによる細部に気を配ったインテリアは、ますます女性ユーザーの心をつかんで離さないでしょう。
念のため言っておきますが、女性専用ではないので(笑)ハイセンスな大人の男性にもおすすめですよ。
インパネもマイナーチェンジで質感アップ!
シート以外のインテリアも、マイナーチェンジで格段に質感がアップしています。
ステアリングとシフトノブは全車に本巻革が標準装備
出典:マツダCX-3
CX-3全グレードでステアリングとシフトノブは本革巻なので、標準グレードでも十分に高級感があります。
また、プロアクティブ以上ではハンドルヒーターも標準装備となっていますよ。
インパネデコレーションパネル&ドアトリムの素材が変更
出典:マツダCX-3
新型CX-3は、インパネデコレーションパネルやドアトリムなどの素材や色が改良されました。
全グレードで質感がアップしています。
中でもLパッケージでは、グレーのスエード調素材「グランリュクス」。
グランリュクスとは上質な外観と滑らかな肌触りの人工皮革のこと。
このグランリュクスによりモダンで上質なインテリア空間を表現しています。
エアコンルーバーリングの色が変更
出典:マツダCX-3
こちらもLパッケージの変更。
エアコンルーバーベゼルには、新色の「ビターレッド」を差し色として採用。
細かいところですが、ハイセンスな大人の雰囲気を醸し出すのに一役買っています。
デザインの変更はこの3つ!
新型CX-3でデザインが変更されたのは、以下の3カ所です。
・フロアコンソール
・インパネデコレーションパネル
・リアシートアームレスト&カップホルダー
どこが変わったのか、詳しく見ていきましょう。
フロアコンソールの形が大幅に変更
出典:マツダCX-3
新型CX-3で、大きな改良のひとつがコレ。
パーキングブレーキの電動化によって、フロアコンソールの形が大きく変わりました。
パーキングレバーがなくなりコンパクトなスイッチに変更。
それに伴い、コマンダーコントロールとカップホルダーが前に移設され、より使いやすくなってます。
インパネデコレーションパネルのデザインも変更
出典:マツダCX-3
インパネデコレーションパネルは、先ほど紹介した素材・カラーとともにデザインも改良されました。
助手席側のダッシュボードを覆う面積が増え、より包まれている感がアップしていますよ。
前後席アームレスト&カップホルダーが全車標準装備に!
〈前席アームレストのカップホルダー〉
出典:マツダCX-3
〈後部座席アームレスト&カップホルダー〉
出典:マツダCX-3
CX-3のインテリアで不満の上位「アームレストが無い・付けても不便」問題。
安心してください、待望のフロントアームレストが全車標準装備になりましたよ!
しかも、新たにカップホルダー付きリアアームレストも全車標準装備になったんです。
これはめちゃくちゃ嬉しい!!
ちなみに、ライバル車のC-HRにはリアアームレストは無し、ヴェゼルにはアームレストはありますが、ドリンクホルダーは付いていません。
リアアームレストでは新型CX-3が一気にリードしましたね。
収納はたくさんある?
出典:マツダCX-3
cx-3への不満理由でも多かった収納の少なさ。
そういった声にもこたえ、今回のマイナーチェンジでは、収納面も改善されています。
CX-3のインテリア収納はこちら。
1.フロントセンターアームレスト カップホルダー/マルチボックス
2.リアシート センターアームレスト
3.フロントコンソール(12V電源ソケット付)
4.ボトルホルダー(フロントドア×2/リアドア×2)
5.シートバックポケット(助手席)
CX-3の収納は、多からず少なからず、標準的と言えるでしょう。
収納の数を極端に増やすのではなく、シンプルで利便性の高い収納を厳選しています。
収納は少なすぎても困りますが、多すぎても困ることがあるんです。
たとえば、あれもこれも車内に持ち込んでそのまま放置してしまった経験はありませんか?
そもそもCX-3は、洗練された大人のためのラグジュアリー空間を演出する車。
ゴチャゴチャした室内なんて、CX-3には似合いませんよね。
収納が少ないと嘆くのではなく、ここは潔く、極力モノを置かない美しい車内を目指すとしましょう!
後部座席は広いの?使い勝手はどう?
CX-3はデザイン性・機能性ともに優れ、街乗りにも便利なコンパクトSUV。
だけど、やっぱりSUVですから。
海や山、キャンプ場など、アウトドアやレジャーでもガッツリ活用したいですよね。
そこで気になってくるのがCX-3の荷室容量です。
後部座席の広さを含めた、荷室の使い勝手について調べてみました。
コンパクトSUVならではの不満「後部座席が狭い」問題
CX-3のライバル車であるC-HRとヴェゼルの3車で、室内サイズを比較しました。
〈室内寸法〉
車名 | 室内長(mm) | 室内幅(mm) | 室内高(mm) |
---|---|---|---|
CX-3 | 1810 | 1435 | 1210 |
C-HR | 1800 | 1455 | 1210 |
ヴェゼル | 1930 | 1485 | 1265 |
C-HRとはほぼ互角、広さに定評のあるヴェゼルとの差は室内長で12㎝。
これを後部座席スペースの差と考えるなら、数値ではヴェゼルが頭一つ抜き出ているという結果に。
ただ2人乗り、あるいは子どもが1~2人程度ならCX-3でも十分ではないでしょうか。
後部座席のイメージがつかみやすい、こちらの動画を見てみましょう。
広々とはいきませんが、大人4人でも短中距離の移動なら問題なさそうです。
また、動画で「フロントシートの下につま先がすっぽり入るのはGood」と言ってましたね。
CX-3のシートは、背もたれが比較的長くフロント下まで足を伸ばせるので、楽な姿勢を取りやすいのです。
実は、後部座席にリクライニング機能がなく不便という辛口評価もよく見かけるCX-3。
なので、少しでも足を伸ばして楽に座れるようにというこの配慮はありがたいです。
後部座席の使い勝手はどう?荷物はたくさん積める?
荷室についても、ライバル車であるCH-Rとヴェゼルで比較してみました。
車名 | CX-3 | CH-R | ヴェゼル | |
---|---|---|---|---|
荷室長 (mm) |
通常 | 690 | 770 | 800 |
リアシート倒した時 | 1,620 | 1825 | 1,680 | |
荷室幅 (mm) |
最小 | 860 | 690 | 980 |
最大 | 990 | 1,400 | 1,180 | |
荷室高 (mm) |
720 | 650 | 830 | |
荷室容量 (L) |
サブトランクを含む | 350 | 318 | 404 |
サブトランクを含まない | 203 | 未公表 | 393 |
※横スクロールできます
やはりラゲッジルームの広さ・容量においても、ヴェゼルが際立っていますね。
助手席を最前列にスライドしてリアシートを倒した場合、CH-Rの荷室長が一番長くなります。
ただ、荷室高が最も低く、窮屈な印象はどうしても拭えないでしょう。
CX-3の荷室容量350Lは、日常使いでは十分な大きさです。
ゴルフバックのように長さのあるものでも、シートアレンジをすれば大丈夫。
3人乗車した状態で、9インチのゴルフバッグ3個の積載が可能です。
シートアレンジ次第では、キャンプやレジャーのための荷物もかなり積めますよ。
また、CX-3には他にはない優れモノがあるんです!
3車ともラゲッジルームには、工具などを入れるアンダーボックス(サブトランク)が装備されています。
その容量は、CX-3は最大で147Lとヴェゼルの13Lを大きく上回っています。
CX-3は、サブトランクを上下2段階で仕切ることが可能なフレキシブルボードを全車標準装備。
取付位置を下にすると荷室スペースを補え、上だと分けて収納したいものがあるときに便利ですよ。
深さがあるので、運転中に転がってしまうようなものを入れるのにもいいですね。
CX-3のラゲッジルームは、他と比べて確かに狭いです。
ですが、狭いなかでも使い勝手をいかに高めるかが良く考えられた設計になっていますね。
まとめ
マイナーチェンジ後のCX-3、すごいですね!
待望のフロントアームレストや、カップホルダー付きリアアームレストも全車標準装備になったのは驚きでした。
他にも、パワーシートとシートヒーターが、中間グレードのプロアクティブから標準装備になりました。
また、電動パーキングブレーキへの変更は、デザインと操作性を見事に両立していますよね。
そして、特別仕様車「Exclusive Mods」に見られるマツダの最上級へのこだわり。
CX-3のエクステリアのデザイン性に、やっとインテリアが追いついたという感じがします。
後部座席の居住性やラゲッジルーム容量など、確かにライバル車に劣る点はあります。
それを差し引いても、選ばれる理由がマイナーチェンジ後のCX-3には確実に増えました。
もう「しょぼい」だなんて言えませんよね!
さぁ、とことんこだわったインテリアに囲まれて、CX-3でのドライブを楽しみましょう!