家族や友達と出かけるドライブが楽しくなってきた今日この頃。
そんな時は、ちょっと値段が高くてもいい車を選びたいですよね。
今人気のSUVって、どうなんだろう?
人気があるって本当なのかな?
各自動車メーカーがこぞって新車やモデルチェンジを競うSUV。
SUV人気の理由はどこにあるのでしょうか?
今回は、販売台数や人気ランキングを比較しながら、人気の理由を調べてみました。
最高のドライブを楽しむための参考にしてください。
目次
SUVって本当に人気があるの?
人気が本物かどうか。
まずは、どのくらい売れているのかを見てみましょう。
販売台数でみるSUV人気
「日本自動車販売協会連合会」の統計から、SUVの順位を見ていきます。
参考サイト:日本自動車販売協会連合会
2019年4月~9月の普通乗用車のブランド通称名(車名)別に20位までのランキング表です。
(軽自動車および海外ブランド車を除く)
順位 | ブランド通称名 | ブランド名 | 台数 | 前年比(%) |
1 | プリウス | トヨタ | 66,628 | 122.5 |
2 | ノート | 日産 | 59,474 | 94.0 |
3 | シエンタ | トヨタ | 55,602 | 143.9 |
4 | アクア | トヨタ | 51,168 | 82.2 |
5 | ルーミー | トヨタ | 49,206 | 110.8 |
6 | カローラ | トヨタ | 48,572 | 105.3 |
7 | セレナ | 日産 | 45,928 | 96.7 |
8 | ヴォクシー | トヨタ | 45,615 | 111.9 |
9 | ヴィッツ | トヨタ | 43,712 | 94.6 |
10 | フリード | ホンダ | 43,468 | 109.6 |
11 | フィット | ホンダ | 43,287 | 103.2 |
12 | タンク | トヨタ | 39,957 | 107.3 |
13 | RAV4 | トヨタ | 39,299 | |
14 | アルファード | トヨタ | 33,489 | 118.9 |
15 | ヴェゼル | ホンダ | 28,829 | 101.6 |
16 | ノア | トヨタ | 27,611 | 101.3 |
17 | ステップワゴン | ホンダ | 26,278 | 109.1 |
18 | C-HR | トヨタ | 25,085 | 69.0 |
19 | インプレッサ | スバル | 22,652 | 94.2 |
20 | ソリオ | スズキ | 21,992 | 101.0 |
(空欄:前年度は販売されておらず、統計がない車種)
20位までのランキングに入ったSUVは、
- 13位トヨタ「RAV4」
- 15位ホンダ「ヴェゼル」
- 18位トヨタ「C-HR」
以上の3車種でした。
いずれも10位以下のランクです。
上位は、セダンやミニバン、ワゴンなどのタイプです。
やはり、実用的な車種が上位を占めているようです。
また、ハイブリッドなど燃費が良い車種は、順位を維持しています。
次は、SUV全体の販売台数は、どのくらいなのかを見ていきます。
2019年の4月~9月までのRV車種別販売台数です。
車種別名称 | 販売台数 | 前年比(%) |
ミニバン | 478,402 | 108.8 |
SUV | 246,133 | 115.4 |
ステーションワゴン | 117,335 | 103.6 |
ワンボックスワゴン | 6,701 | 119.0 |
ミニバンに並んで、SUVが販売台数を伸ばしています。
特に前年比115%と、昨年よりも販売台数を15%伸ばしており、売れていることが分かります。
乗用車全体のランキングでは、SUVは10位以下のランクインでした。
けれどもSUV自体は、販売台数を前年より伸ばしており、売れ行きは好調と言えます。
ランキングで見るSUV人気
販売台数は実際の売れ行きですが、人気はそれだけでは決まりません。
気になっている車や好きな車は、実際の購入とはまた別です。
次は、そんなランキングでSUVを見てみましょう。
「価格.COM」で毎週集計されている、自動車の人気注目ランキングから、SUVを見ていきます。
参考サイト:価格.COM「自動車 人気・注目ランキング」
※2019/11/18 ~ 2019/11/24のランキング集計結果です。
順位 | メーカー | 車名・年式 |
1位 | トヨタ | ライズ 2019年モデル |
2位 | トヨタ | アルファード 2015年モデル |
3位 | トヨタ | RAV4 2019年モデル |
4位 | マツダ | CX-5 2017年モデル |
5位 | トヨタ | ヴェルファイア 2015年モデル |
6位 | マツダ | CX-30 2019年モデル |
7位 | スバル | レヴォーグ 2014年モデル |
8位 | スバル | フォレスター 2018年モデル |
9位 | マツダ | CX-8 2017年モデル |
10位 | ダイハツ | ロッキー 2019年モデル |
11位 | マツダ | MAZDA3 ファストバック 2019年モデル |
12位 | トヨタ | ハリアー 2013年モデル |
13位 | トヨタ | カローラ ツーリング 2019年モデル |
14位 | ホンダ | フィット ハイブリッド 2013年モデル |
15位 | 日産 | セレナ e-POWER 2018年モデル |
16位 | ホンダ | N-BOX カスタム 2017年モデル |
17位 | トヨタ | ランドクルーザー プラド 2009年モデル |
18位 | スバル | インプレッサ スポーツ 2016年モデル |
19位 | トヨタ | ヴォクシー 2014年モデル |
20位 | フォルクスワーゲン | ゴルフ 2013年モデル |
上位20位までに、9車種がランクイン。
さらに上位10位内には7車種が入っており、SUVが席巻しました。
新車種が発売された直後ということもあり、注目度が増しています。
けれども、上位12位までは先週と同じ順位です。
SUVへの関心が続いていると言えますね。
なぜSUVは人気があるの?
売れ行き・注目度もあるSUV。その理由を調べてみました。
SUV人気と言われる理由
SUVの人気は北アメリカから始まりました。
広大なアメリカ大陸の悪路を走り切る強靭な車、ピックアップトラックが原型。
1990年代に、それまでの実用的な車体から、スポーティなデザインが採用されます。
さらに、燃費の向上と小型化が進み、ヨーロッパや日本でも人気に火が付きました。
ここから、世界的なヒットとなりました。
運転しやすい
SUVは、未舗装のでこぼこ道を走る目的があります。
このことが運転のしやすさにつながりました。
- 車高が高い→視線が高くなり、周囲が見やすい
- 低速でも馬力が出る→坂道や悪路でハンドルやブレーキ操作が不安な時も安定している
収納性が高い・積載量が大きい
ピックアップトラックが原型ですから、荷室が大きいという特徴があります。
仕事用にもアウトドアなどにも、安心して荷物が積み込めます。
- 荷室が広い→大きい荷物が積み込める
- 室内が広い→ゆっくりと座れて、居住性が高い
- 3列シートのグレード→多人数で乗車できる
- シートをフラットにできる→車中泊も可能
デザイン性が高い
実用的なクロスカントリータイプからシティタイプまで、様々なデザインがあります。
高級感とアウトドア向けのタフなイメージの両方がデザインに反映されています。
- 個性的な外観→他の人の車と被りにくい
- 仕事も遊びも充実している“大人の余裕”がある→女性にウケる・モテる
多彩な使い方ができる
アウトドアへ行く時のオフロード走行はもちろん、街乗りの走行性能も高まっています。
- 燃費が向上→普段の通勤にもロングドライブにも便利
- 汚れ防止のラゲッジスペースや室内装備→濡れた荷物も積み込め、泥汚れの心配なし
通勤や買い物に使える日常的な使い方
ロングドライブ・アウトドアに使える遊びの使い方
一台の車でいろいろな使い方ができることが、人気の一因と言えます。
SUVブームはそろそろ終わる?
現時点で、SUV人気は継続しています。
けれども、今後もその人気は続くのでしょうか?
販売台数の推移
再び、普通乗用車販売台数を見ていきます。
2015年~2018年の販売台数ランキング上位50位にランクインした、SUV7車種をピックアップ。
販売台数の推移を見ていきましょう。
参考サイト:日本自動車販売協会連合会
折れ線が、代表7車種の販売台数、棒グラフが、SUV全体の販売台数です。
ヴェゼル・ハリアー・エクストレイルは上位を占めていますが、年々販売台数は減少しています。
その他の4車種は、2015年は販売台数がほぼ横並びでしたが、2018年になると差が開いています。
販売台数を伸ばした車種と横ばいの車種とに分かれました。
ただ、既存のSUVは販売台数を減らしていますが、全体の販売台数は前年よりも伸びています。
それには、毎年発売される新車種が影響していると言えるでしょう。
今後、さらに既存のSUVの人気は落ちていくかもしれません。
けれども、新しいSUVが登場することで、人気は継続していくでしょう。
また、SUVテイストの外観や内装を供えた車種も登場しています。
本格派SUVとクロスオーバーSUVを含めて、人気が分散していくことが予想されます。
SUVを選ぶ?選ばない?
現行のSUVは、多様な外観であったり、様々な機能が組み込まれたりしています。
自分にあった一台は、はたしてSUVなのかどうか?
選ぶ基準について、みていきましょう。
そもそもSUVとは
SUVには、実は明確な定義づけができていません。
一般的に、SUVだとされている車は3つに分けられています。
- ピックアップトラックの荷台を覆って、荷室になるようにした車。
北アメリカが発祥で、積載量が大きく長距離走行を得意とした本来のSUV
代表例:トヨタ ハイラックスサーフ
出典:トヨタ公式サイト
- ラダーフレーム構造を持ち、本格的なオフロード走行を目的とした車。
クロスカントリー車(クロカン)とも呼ばれている。
代表例 トヨタ ランドクルーザープラド
出典:トヨタ公式サイト
- オンロードもオフロードも得意とする車で、クロスオーバーSUVと呼ばれる。
クロスカントリー車をモダンなデザイン・小型化・オンロード走行の向上をさせたもの
代表例:マツダ CX-5
出典:マツダ公式サイト
また、車体のサイズからSUVを分類することもあります。
- ミニSUV(サブコンパクトSUV)
- コンパクトSUV
- ミッドサイズSUV(アメリカのみ)
- フルサイズSUV
- エクステンド・レングスSUV(アメリカのみ)
ただし、このサイズ分けも「〇〇㎜以上~〇〇㎜以下」という定義がありません。
“ドライバーがSUVだと思えば、それがSUVだ”という極論もあります。
いずれにしても、SUVは広く多様な車種となっているのです。
乗る人、使い方、選び方
SUVは「スポーティ・ユーティリティ・ビーグル」の略称です。
この「スポーティ」は、“運動”ではなく、“遊び”や“娯楽”の意味があります。
また、「ユーティリティ」は“多目的”ではなく“商用・軍用”など目的を意味します。
ですから、遊びなどの目的に使うため設計された車、と訳せます。
つまり、遊びでも仕事でも、移動以外の“目的”のために使うのが、本来のSUVなのです。
SUVは、乗る人がいろいろに使ってこそ、楽しめる車です。
逆に言えば、目的がなければSUVは無用の長物です。
純粋に運転を楽しむためには、車体の重さと空気抵抗でスピード感はいまいちです。
日常的に移動手段として使うのには、燃費の低さや乗り降りの不便さが不満となります。
自分が車に求めるものは何か?
車を使って何をしたいか?
そのために、車にどんな機能や装備、性能が欲しいのか?
それが、SUVを選ぶ基準になります。
まとめ
販売台数や注目度ランキングなどから、SUVの人気があるかを調べてみました。
また、人気の理由と今後の傾向を調べました。
SUVの販売台数・人気ランキングの状況
- 乗用車全体から見ると販売台数は多くなく、ランキングでも10位以下
- SUVだけに限った販売台数では、前年比115%と売り上げは伸びている
- 人気ランキングでは、上位20位中9車種がランクインしている
SUVの人気の理由
- 車高が高く馬力があるので、運転しやすい
- 室内が広く、荷室の積載量が大きい
- デザイン性が高く、高級感がある
- 多用な目的に使える
SUVブームの今後
- 全体の販売台数は伸びているが、車種別では売れ行きが低調なものがある
- 新車種が発売されているが、SUVテイストの新車が参入し、今後はさらに多様化する
- 人気は、車種によって分散していく可能性がある
人気の理由は、いくつもありました。
けれども、SUVは万人受けする車とは言い切れません。
使う目的をしっかりと持って、自分の楽しみ方と暮らし方にあうかどうか。
走り抜けた先の楽しみが、さらに素敵なものとなる、そんな一台を選んでいきましょう。